2011年7月27日水曜日

2011年度メンバー顔合わせ&初ミーティング

7月27日(水)に、今年のIMMに参加できるメンバーに声をかけ、IMMプロジェクト説明会&ミーティングを行いました。

集まったのは全部で6名の方です。今年は小金井市民の方も多く、去年よりも小金井に密着したプロジェクトになるのではないかと期待です!

始めにアーティストの岩井成昭さんからイミグレーション・ミュージアムの説明がありました。

簡単に説明すると、イミグレーション・ミュージアムとは、米国やオーストラリアなど、主に移民を受容することで形成された国家や地域において、移民の存在意義を確立し地域住民との融和を促すために、その居住の歴史や目的、方法、処遇をはじめ、移民達の現状、生活、文化などを紹介する施設です。近年のイミグレーション・ミュージアムの特徴として、現代アートの手法を使っている移民の紹介をしているということ、移民の現代アーティストが参加しているということが挙げられます。

イミグレーション・ミュージアムで現代アートの手法が用いられているように、まだあまりよく知らない人のことを知るときの始めの入り口として、アートが非常に効果的であると考えられます。日本に住む外国人の方が増えてきている日本においても、多様化している隣人を私たち日本人が柔軟な姿勢をもって理解する必要が高まってきていて、海外のイミグレーション・ミュージアムの機能を参照する意義が増してきていると思われます。しかし、移民方が整備されていない日本では、海外のIMMを日本にそのまま持って来ても役に立ちません。
そこで、日本にIMMを導入するために、日本独自のIMMの形態をつくっていこうというのが岩井さんの構想する「イミグレーション・ミュージアム・東京」です。

具体的には、アーティストじゃない人も巻き込んで外国人の方とのコミュニケーションを促すということ、外国人の方々の「日常のリアリティー」を紹介する施設を目指し、プロジェクトスタッフが外国人の方と約半年かけて交流し、そのコミュニケーションの内容を作品化して見せていくということです。この様な形態でのイミグレーション・ミュージアム・東京(以下IMM)を10年ぐらいは続けていきたいと思っています。その先は、またその時代にあった形態に変化していくかもしれません。

IMMの説明のあと、「では、どのように外国人の方々とコミュニケーションをとれば良いのか?」ということについて岩井さんからお話がありました。

ただ仲良くなる、コミュニケーションをとるということだけでなく、ある切り口をもって交流することで面白いコミュニケーションにつながるということです。例えば、ソフィ・カルのように、面白いクエスチョンを出したら相手が答えてみたいという気持ちになる、そこからコミュニケーションが始まる。また、言葉だけでコミュニケーションをとるのではなく、例えば何か1つの食材をいくつかの家庭に渡して、自由に使ってくださいとお願いしてみるとか。このようにコミュニケーションのやり方をちょっと変えると、コミュニケーションにも広がりが持てるということです。

去年の個人プロジェクトは、「食」「違和感」「郷愁」「言語」という切り口で外国人の方々とコミュニケーションをとっていきましたが、今年の個人プロジェクトはどのような観点での交流になるのか、楽しみです。

今後は、IMMの個人プロジェクトを進めていくスタッフがそれぞれのプランを練ってきて、次回のミーティングでそれぞれ発表し、意見交換をしながら個人プランをブラッシュアップしていきます。

無事2011年度IMMもようやく始動しました。
これからの展開が楽しみです。

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